「美しい国」って何?への一回答
- 作者: 五十嵐太郎
- 出版社/メーカー: 中央公論新社
- 発売日: 2006/10/01
- メディア: 新書
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教えてもらった。いろんな意味で面白かったので以下。
- 「美しい日本の景観」論の構造、無批判の「日本橋上の首都高」敵視、ナショナリズムと「美」の統制……これらへの警告
- 1967年生まれ/「生まれた時から首都高はそこにあった」世代
- “カオス的都市”、中国:上海、深〓、香港・マカオの建設と環境
- 映画・アニメの中の「未来都市」:「オリエンタリズム映画における首都高―日本的都市」
- 「レム・コールハース」「ブレードランナー」「押井守」「ハイパーモダン」「ミラン・クンデラ」
- 平壌の景観と現代日本の監視社会批判
コメント
騒音については一行しか触れてない。前半は使わせてもらおうと思います。無批判になっていることに気づくか気づかないかという例として。「悪い景観」を見たとき漠然と抱いた違和感に対する説明としてはとても面白かった。
後半はまた異なる意味でいろいろ面白かった。映画・アニメに関しては、“作品”をあつかうとき、真っ向から向き合うのではないときの距離感は難しい(音楽学の人たちと比べて、妙に作品との距離が近い感じを受ける)。中国の都市部、北朝鮮への関心は学ばせていただくとして。過防備都市化する日本の話は、感想としては、理解できるというか、「子どもができて安全に対する感覚が変わった」という人と話すとき覚える違和感を文章化された感じに近い。でもそれでいて、自分も子どもを持ったらあちら側に回るのだろうということもはっきりとわかるからなんとも。