第4回 ポピュラーカルチャー研究会「その声は誰の声? ─〈声〉の現在とポピュラーカルチャー」
道に迷いつつマンガミュージアムへ。発表が三つ。
ノート(メモ)
- 増田先生
- 「声」のきめ[バルト 1998]
- その分節的側面と超分節的側面[川田順造 1988](再生が可能な部分と、一回性を大きく負う部分)。
- テクノロジーは「声」の超分節的な側面をも操作可能にした[吉見俊哉]。
- 初音ミク……元音声を提供した声優の「身体性」はミクからは剥ぎ取られ、そこには最初から身体や人格が欠けている(購入時点で提供されているのはイラストレーションとして表現されたキャラクターの容姿)。そこにさまざまな要素を付加してキャラクターとして立たせ、人格のようなものを与えているのはユーザ。
- {声-身体-人格}は一体であり、そこに「声」の超分節的側面が付与されるというのはわれわれの暗黙の思い込みでしかなく、それはもはや崩れつつある。
- 小松先生
- 今井先生
- ディスカッション
時間がおしていて、せっかく関連も深い発表が三つもあったのに、休憩なし、閉会後のディスカッションタイムもなし、ということで、空気を読まずフロアから質問をしたら、後で校正が入るとのこと。でも電気店BGMや発車ベルの話が出たら黙っていられなかった……。Acoustic Communityについてはほぼ同じことをゼミで説明し、「共同体とは何か」の集中砲火にあったばかりだったし。
匿名の「声」の洪水は、ただ音分裂症的に聴かれているだけではもはやない、と私は思っている。こちらの眼にうつる「一般の人」は、一見それらを「スルー」しているように見えるが、そのスルーという振る舞いの中に、聴覚的なレセプターが作られるプロセスが必ず隠れているだろうと感じる。事例を聴いて笑い声があがる、というのは、その音とそこに付与された意味が、「研究会」という場で「ネタ」として共有され理解されているからこその現象だ。自分の目標として、そういった過程をなんとか客観的に(良い音悪い音というラベリングではなく、最初の発表のようにきちんと理論立てて)分析できたら、と思うのだが、難しい。
素材としての可能性については、小松先生からもコメントをいただくことができた。だって、このCD『エレクトリックパーク』、かなり売れているようなのだ。
……!!見ていたらこんなの出てきた。個人が採譜したものなんですか……。採譜音源は公式CDだろうか。フィールド録音から起こしたらメロディーだけでも結構手間がかかるのに、大変だっただろうなぁ。今ピアノないけど絶対買う。ミュートつけてヴァイオリンで弾く!
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