公演情報

 在英の友人がスタッフを務める来日公演のお知らせをいただきました。私はちょうど日本におらず観ることができませんが、シェイクスピアの古典的名作「真夏の夜の夢」を、イギリス・ケンブリッジ大学の学生が新しく解釈して創り上げた本格的な公演とのことで、東京をはじめ東北・関西などを回るそうです。基本的に無料なので、お近くの方は是非。広報blogのおちゃめな日本語(訳)がすてきです。


ケンブリッジ大学ペンブルックプレイヤーズ・ジャパンツアー2008


 ところで演目のタイトルをさらっと書いてしまってから気づいたが、現在は「夏の夜の夢」が主流のよう。両方見かけるのでなぜかと思っていたところ、Wikipediaであっさり発見。

初期の翻訳では、原題の midsummer nightを直訳して「真夏の夜」 の語が用いられた(坪内逍遥、三神勲など)。しかし原題が指すのは6月下旬の夏至 midsummer day の夜のことであり(Midsummer参照)、日本でいう「真夏」つまり夏のさかりの夜ではない。そのため、現在では日本の読者に誤解を招くとして、『夏の夜の夢』と訳するのが一般的である(福田恆存小田島雄志、松岡和子ら)。

 私がはじめて観劇したのは高校1年の観劇会だったが、タイトルを見たのは多分相当昔で、しかも何かの小説に出てきたりしたのだろう。そこで古いほうの印象が強く残っていたと思われる。


 しかもかなり大きくなるまで「真夏の昼の夢」か「夏の真昼の夢」というイメージを抱いていた。視覚的イメージはまさに蜃気楼。白昼夢という言葉と同時期に知ったのか?要するに訳者たちの危惧のとおり、思いっきり「誤解した解釈」をしていたということで。