名言

 メディアファクトリーウェブコミック連載。短くてかわいくてときどきほっとできるので、よく読んでいる。コミック本編のほかに、現在漫画家を目指して修業している卵たちの日常を綴ったブログがある。そこの記事から。

「編集者はね、料理が食べたいんですよ。
カレーならカレーを食べたいんですよ。
新人さんはね、あれも!これも!こんなのも出来ます!
といっぱいの具材を詰めて持ってくるけど、
それは今はいらないんですよ。
一つ納得のいくカレーを出して、
「うん!いける!」と編集側を唸らせてから、
これもありますと出せばいいんです。
こちらも「後何の食材があるんだろう。」と見たくなりますから。
限られたページ数の中で多くを語り過ぎない事。
冷蔵庫できちんと保管しておいて下さい。
チキンカレーならメインの具はチキンだけでいい。
海老も!茄子も!とんかつも!って、
多くの食材を詰め込まれても困るだけ。
カレーが食べたいのに和食を持って来られても困るけど、
でもその和食が、もう見るからに素晴らしかったら話は別です。
中々無いですけどね。
カレーを出せと言われてるならカレーを出さないと。」

 漫画を持ち込んだ漫画家(卵)さんが、編集さんに言われたセリフ。ストーリーを作るうえでは当たり前のことなのだけれど、表現が秀逸!現代の研究者に求められている論文もこのとおりだろうと思う。結局、ものを書いて人に読んでもらうことには同じ苦しみがつきまとう。しかし、こちらは編集さんよりは遥かに多くの人に強制的に読ませることも多い。そして評価には直結しないからこそ、文章力を研鑽することも怠ってはいけないと肝に銘じる。


 そういえば子供時代、書くことは好きだったのに、物語を作ろうとして早々に諦めた理由は、ディテールに囚われて大筋のストーリーがまったく作れなかったからだった。短所は、今も変わらない(だから最後にならないと執筆が楽しくならない)。まず基本を決める!


 そして、読んでみたコミックに修士の研究室の先輩が登場していてびっくりしたのだった。