なぜか
- 作者: 倉田真由美
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2001/07/01
- メディア: 単行本
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研究室の蔵書にあるのでとりあえず読んでみる。
ブームになった後で語彙から知っているので原典に当たるのは初めて。SPA!に連載していたというのも初めて知った。そして作者の自画像はともかく写真はとても綺麗な人だ。
- 「だめんず」は女性を指す言葉ではなく男性を指す言葉らしい
- 駄目な男を渡り歩くタイプにも種類がある。元々駄目な男と堕ちていく恋愛にしか魅力を感じないタイプ、外見最重視で失敗が多いタイプ、その他色々。
- 作者が嫌いなのは「横浜とかで大事に育てられて、女子大とか入って、一般職で有名企業に入社して、社員と結婚してカルチャースクールに通うようなタイプ」……というのは、この人一橋出身で就職氷河期組らしいからまあ仕方ないか。仕方ないのか?
- 「読んでると知り合いの顔とか浮かんでくるよねー」という先輩のコメントにちょっと同意。
- だめんずうぉーかーはしっかりして経済力のある女性に多い(だめんずはそういう女性を上手く見抜いて上手く取り入ってくる)。
- でも、「たとえどんなに駄目な男とでも、恋愛しないよりはずっといい」という価値観にそもそも賛同できないので私は無理だ。確かに人は恋愛を通して成長するかもしれないが、むしろ異性/他人と恋愛以外のコミュニケーションが取れない人というのは後々めんどくさいことになる。
- 元々、恋愛至上主義社会に一石を投じる作品だったようだ。そしてDVという言葉を社会に浸透させた功績があるらしい。
- そして。「駄目な男」「いい男」の分け方が女の都合で決められている感はどうしても拭えない。見た目が良くても家事をやらない、収入低い、頭悪い、って性別が逆だったらさほど「駄目」とは言われないように思う(どちらにしろ自分はごめんだが)。いい男は「都合のいい男」として描かれているように見える。なんというか、本当に対等でいられる価値観ははるか彼方、という印象(別に対等は求められていないけど、女性は経済力を持つのが一番とは繰り返されているので)。