おとしもの

 10日は読書会だったのだが、渡航準備でバタバタとあちこち走り回り、電車に乗ろうとしたら乗車券を入れた名刺入れが見つからなかった(名刺入れにICカードを入れているのは定期がないから)。家か研究室に忘れたのだろうと諦めて、とりあえずスペアの名刺を持って旅立って、帰ってから家捜しをしてもどこにもない。


 そもそもうちの研究室は本業の都合上遺失物管理に関しては徹底していて、「何階のどこそこで衣類の忘れ物が見つかりました」とかMLで回ってくるようなところだ。以前公園の中で、ファーストネームだけがついた自宅の鍵を落としたときも、1時間後くらいに名指しで電話がかかってきた。だからあからさまに名刺が入ったものが一週間経っても戻ってこない以上、学校で落としたはずはないのだ。


 で、そういえば警察庁が遺失物のデータベースを作っていたはずだと思い出して、検索してみる。


 遺失物公表ページのリンク集


 半ばだめもとで、落としたと思われる時期&「名刺入れ」カテゴリで検索。見つからず。落とした時期&市の名前で検索。並んだ検索結果の「カードケース 名刺 ICカード乗車券」という行に目が留まる。決め手は、「特徴」欄の、品物の色が同じだったこと。これが「黒」とか「茶」だったら山ほどあるから躊躇いそうだ。


 ここまで一致したら可能性は高い、と思って電話をかけ、確認したら果たして自分のものだった。拾ってくださった人は名前を告げずに立ち去ったとのことだが、心底ありがたかった。数日前に日本は優しくない、という話をしたばかりなのに、捨てたものじゃないんだなと思い直さざるを得ない。


 で、フルネームと所属が入ったものを落としたわけなので、もし検索されたらお礼が言えるような気もする。たぶんされないでしょうが、本当にありがとうございました(そこからここにたどり着ける人もそんなに居ないことは承知)。


教訓

  1. 持ち物は特徴のある派手な色にする
  2. 名刺に自宅住所や携帯番号などは書かない(書いてあったら警察から直接連絡が来た模様←研究室の番号に電話したけど出なかったと言われた。が、今回は親切な人に拾われたので良かったが、戻ってこなかったときのことを考えるとあまりに怖い。ゴミ出しのときDMの宛名を消す地道な努力が意味を成さなくなる)
  3. 検索は一回駄目でも条件を変えれば見つかることも多い。あきらめない
  4. そもそも落とさないように気をつける。